小笠原にはどんな人達が住んでいるのか、まとめました。
「日本最南端の離島には、どんな人たちが住んでいるの?」
「移住者が行って、受け入れてもらえるの?」
もくじ
約9割が移住者の島
歴史的背景
小笠原諸島は、1593(文禄2)年に発見されたと言われており、その後日本領土として存在していました。
しかし、太平洋戦争の勃発・戦局の悪化により、1944(昭和19)年にはほとんどの島民が本島へ強制疎開させられました。そして、1945(昭和20)年に日本が敗戦すると、小笠原は米軍の占領下となったのです。
その後、1968(昭和43)年6月、小笠原諸島は日本に返還されました。
2012(平成24)年時点で、旧島民※1は414人と全体の約16%でした。その後、減少傾向となっています。
そういった歴史的背景もあって、今では約9割が移住者の島なんです。
※1:元々島に住んでいたが強制疎開させられていた方々のこと
小笠原で赤ちゃんは生まれない?!
小笠原諸島には診療所がありますが、出産できる環境として推奨できず、本島での出産をすすめられます。
そのため島の妊婦さんは、本島で出産するのです。
よって、島で赤ちゃんが生まれることは稀で、赤ちゃんも移住者というわけです。
公務員が多い島
小笠原には、公務員が多いです。
村役場・警察署・教育機関(小中学校・高校)といった公共施設や、自衛隊の基地もあります。
さらに、2011年にユネスコ世界自然遺産に登録されて、公共施設がふえました。
ある島民は「島の7割は公務員だ」
と言っていました。
本当の所は不明ですが、
公務員が多いのは事実です。
子どもが多い島
小笠原は子どもの多い島です。
2015年時点で、小笠原の人口3,022人中、448人が14歳以下。
島の7人に1人が子どもです。
これは、全国の割合12.5%と比べて、2.3%も高い14.8%をしめしています。
シニアが少ない理由
小笠原にも65歳以上のシニアの方々は住んでいます。
しかし、本島と比べると少ないです。
理由はふたつあります。
ひとつは、歴史的背景から強制疎開させられ、その後日本に返還されたものの、本島にそのまま住み続ける方々がいたこと。
そしてふたつめは、高齢になって持病を抱えると、島の診療所の医療だけではカバーできず、島を離れて本島の病院や施設に行く方がいることです。
一応、島には1箇所だけ老人ホームがありますが、利用できる人数には限りがあります。
そういった点でも、島で生涯すごすのは、むずかしそうです。